2008年6月3日火曜日

思い出し日記:バンコクを肴に飲む


先月のバンコクでのこと、続編。

今回の旅は、ホテル周辺、レストランやバーを見てまわる旅で、毎晩はしごに次ぐはしごという感じ。連れの希望で、ここ最近世界的に流行っているルーフトップバーを巡ったり、ホテルのレストランチェックしてまわった。
バンコクのルーフトップバーは数年前にできたもので、かなり先駆的事例らしく、興味深かった。

一 軒目、ステイトタワーのTHE DOME(写真上)。地上64階のルーフトップバー。それより高層に客室部があり、それが壁のようになっているものの、200m近い上空からの夜景は最高。風もほと んどなく、東京の夕方から夜にかけての海から吹く浜風を想像していた自分としては非常に快適。
65階からアプローチして64階のテラスに降りる空間構成も、夜景をしっかり楽しんでから、席につけるので非常に楽しい。席間隔もゆったりしていて、スタッフの接客もよかったと思う。

翌日二軒目、バンヤンツリーホテルのvertigo(眩暈という意味、写真下)。完全にルーフトップ。遮る物一切無し。360度大パノラマ。こちらは、ホテルが建った後に計画されたバーらしく、屋上階に出るアプローチの階段が狭く、通路もホテルの屋上サービスルーム(空調室やエレベータールーム等)の上にあるらしく、スキップフロアのようになっている。そこが面白いといえば面白い。週末の夜22時あたりに行ったということもあって、大変盛況。けっこう人でひしめいていて、日本じゃ消防法上とか絶対無理だろう人数が飲んでいる(そもそも腰ぐらいまでしかないアクリルの囲いがあるだけで、日本での実現は難しいと思うが)。ぼくらが通された席は、まさにその囲いにくっついた席で、ちょっと身を乗り出すと、膝が震える感じ。風が気持ちよく、照明はかなり控えめ(オーダーのときは、マグライトを貸してくれる)。バンコクの夜景をしっかり楽しめる。ただ、バー自体は後付で、僕らの通された席は、下の階のレストランの排気ダクトがそばにあって、食べていない北京ダックの香りが常にそこにはあった。

三軒目は、バイヨークスカイホテル。
最終日の夜出国間際だったので、タイ国内最高の展望室から夜景を眺めてくるだけで、バーでお酒を飲む時間はなかった。ホテルのランク的にも前述2軒に比べて下がる感じで、完全に観光スポット。ツアーの客もたくさんいて、ホテル施設は超充実。4階あたりのレセプションカウンターの前にはコンビニ完備で、室内ゴルフ練習場なんかもあったりするメガホテル。初海外の大人の人や家族連れにはいいかもしれないけど、出国直前、はしご数軒後のぎりぎりの時間ではちょっと全体的にここで何かを楽しむ余裕はなかった。

総じて、地上200m超のオープンエアのルーフトップバー、聞きしに勝る感あり。風の強さや、温かい土地柄など、実現可能な為の条件がいくつかありそうだけど、体験するとしないでは大違い。(台風のときとかどうしているのかしら?とは思ったが、テーブルは打ち付けてあった。)後付でつくったvertigoは、その普請感から、砦っぽさというか、探検の先にある楽園感があって面白かったし、The Domeは、ラグジュアリーで空間から夜景の演出まで手がしっかり入ってとてもよかった。どちらも21世紀型バベルの塔でした。別に壊れろという意味ではなくて、人の欲望がここまで実現できるようになったという感動。

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